イタリア楽描きessay

イタリア・シンプルライフ

バイリンガル教育

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母国語が異なる両親をもつコドモに

どうやって言葉を教えるか。

これは必ず通る登竜門。

 

小学生になったら

夏休みは毎年日本に連れて行って

7月だけでも小学校の授業に

参加させられたらいいなあ、

そう思っていたのだけれど。

 

なんとダンナが大反対。

「俺からコドモを奪い去るのか!」

って…何を言っても無駄だった。

 

急に態度が変わったのはここ数年のこと。

コドモ達に「パパのせいで日本にいけない」

と思われるのが嫌だから、だそうで。

 

実際3人で日本に行ってみたら

その1か月間の自由を満喫したらしく

「今度はいつ行くの?」だって。

まったく調子いいよなあ。

 

さて、補習校もないペルージアの田舎町で

どうやって日本語を教えるか。

いろいろ試してみたけれど

一筋縄ではいかない。

 

絵本から文字を書き写したり

かるたで遊んだり。

ちょこちょこやってみたけれど

なかなか上達しない。

 

そうこうしているうちに

学校の宿題やらスポーツやらで

日本語をじっくり教える時間が

取りにくくなった。

 

いろいろやりたがりの母は

貴重な自由時間を

彼らのためだけに費やしたくない。

 

そこで、考えた。

どうしてバイリンガル教育が必要か。

 

世界に羽ばたく人間になって欲しい? NO。

日本の大学に行って欲しい?NO。

日本で仕事をして欲しい?NO。

私が書いた日本語の文を読めるようになって欲しい?NO。

 

「日本の両親や兄夫婦、従弟と

   最低限のコミュニケーションが可能」

 

望むのはそれだけだ。

 

彼らの人生は彼らが決めればいい。

どうしても日本語が必要な人生なら

いつだって学ぶことはできる。

 

私は25歳からイタリア語を始めた。

幼いうちに学ぶ方法と

大人になってから学ぶ方法は異なる。

それでもかまわない。

必要な時に必死に覚えるのもいい経験になる。

 

「イタリア語と日本語を自由に操るコドモに育てる」

この考えを断捨離した。

 

ダンナがゴネた時

「大反対に逆らってでも日本に連れて行かなかった」

その行動に自分の考えが潜んでいたのだ。

 

どうしても伝えたいことを

日本語で書き残したりはしない。

伝えたいことはすぐに伝える。

秘術は口承で。

 

日本語をしっかり教えたい人の

参考にはならないけれど

経験から言えるのはこれだけ。

 

「かるた」は楽しそうに参加する。

「書きとり」はぐずる。

たぶん「歌」は効果的。

 

車の中でサザンオールスターズと宇多田ヒカルの

カセットテープ(レトロでしょ?)を

かけっぱなしにしていたら

一緒に口ずさんでいたから。

 

今週末は久しぶりにかるたで遊ぼう。

 

bilingue (ビリングエ)=バイリンガルの

 

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